日記を書く

「言葉とは、質感を作る設計図である」というフレーズが、頭から離れない。どこかで書いた気がするのだが、いまここできちんと消化して、忘れてしまおうと思う。そう。ここで書くと忘れるのだ。ここで書くと、なにやら安心するのか、簡単に忘れることができる。さて、件の句であるが、これはなにを言っているのか、というと、人に質感(痛い、という感じ、美しい、という感じ)そのままを伝えることは今の技術では不可能なので、言葉を介するしかない。と。それが、面白いなぁと思った。自分の中では、工場でいったん果汁を搾り、そのまま輸送すると輸送費がかかるので、濃縮してから輸送、再度薄めて、販売するのと似ている、というアナロジーが出来上がっている。質感を伝える、という点において、質感→設計図、設計図→質感という二段階を経ているのに、あまりそれを意識していないというのは、すごいなぁ、と思った。人間すげぇ。濃縮還元やべぇ。